• 別名：忍の浮城
• 所在地：行田市本丸地内
• 築城年：文明年間
• 築城者：成田氏

忍城は、現在の埼玉県行田市に存在したお城です。豊臣秀吉の小田原攻めにおいて北条方の城で唯一小田原開城まで降伏しなかった堅固な城として知られています。

石田三成率いる豊臣方の大軍勢に対して、城主 成田氏長と主力部隊が小田原城に赴き、留守を守る城代家老 成田長親率いる忍城方はわずか。しかし、沼地に囲まれた忍城に籠り、一か月に及ぶ籠城戦を展開します。

攻めあぐんだ豊臣軍は城の周囲に長大な堤防（後に「石田堤」と呼ばれる）を築き、水攻めに及びました。しかし、それでも尚、忍城は落城を免れました。そこからついた呼び名が「忍の浮城」です。

忍城は残念ながら明治６年に廃城となり、取り壊されましたが、城跡は県指定記念物の旧跡に指定されています。本丸の跡地には郷土博物館が建ち、併設して再建された御三階櫓が行田市のシンボルとして人々を見守っています。